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寝ても覚めてもエヴァQのことを考えている俺だが、その時のBGMとして聞いているのがこれである。
GodSpeed You!Black Emperor(略称GYBE)。ポストロック界ではモグワイ、シガーロスに次いで有名だと言っていいだろう。TSUTAYAのポストロックコーナーでも大体枠がある。
だが、その2アーティストの彼らの違いはそのアヴァンギャルドさと社会性である。
モグワイやシガーロスは、ボーカルが楽曲を占める割合が少ないというのはあるが、基本的にはロックのフォーマットに沿った曲が多い。
だが彼らは違う。まず楽器構成はドラム、ギター、ベースに加えヴァイオリンやヴィオラなどの弦楽器、はたまた謎の民族楽器まで様々で、しかもそれが一曲においてすべて鳴らされる。
そしてほとんどの曲は20分越えであり、そこには構成といえる構成はほとんどない。ある程度の即興的なリフやリズムだけを担保に、とりあえずノリと気合で20分という感じだ。もちろん盛り上がる部分やブレイクはあるが、ポストロックというよりはドローン系アーティストという呼ばれ方の方が最近ではしっくりくるのではないだろうか。
正直自分としてはそのアヴァンギャルドさが好きになれず、本当にドローンのように暇な夜に何となく流す程度のアーティストではあったのだが、そのイメージが完全に吹っ飛ばされたのが彼らが再結成後来日したI'll Be Your Mirrorだった。
といっても別にCD音源と違うアレンジだったわけではない。持ち時間である二時間、MCなしで延々CDのような曲を演奏するだけだ。だがプロジェクターに映された意味性の薄い、だが権力に対する怒りが滲み出た映像と、CDの何倍もの音量で迫りくるその音像に打ちのめされ、ライブが終わった後どこか放心状態になったのをよく覚えている。
そしてそのライブ体験によりCDのイメージも変わり、少しだけ聞く頻度が上がった今、なんと再結成してからの新譜がでるということで買ってみた。

とにかく一曲目"Mladic"である。このCDの価値の半分以上を担っている。
どうやらライブ定番曲らしい。道理だと思う。力の籠められようがあまりに違う。
しかし何より驚くべきは、今までにないほどしっかりとした曲構成だということだ。
冒頭の十八番ギタードローンからゆっくりと形成されていくリフ。そして段々と全ての楽器がそのリフに合わせるようになり、最後には巨大な音全てがうねりをあげてグルーヴを作る中盤。
このリフも今までのような即興的なものではない。まるでレッド・ツェッペリンの"Kashmir"のような、力強くしっかりとしたリフである。踊れる、といっても過言ではない。
そしてすっと音がなくなり、数分のノイズパートに入った後、二番目のリフを鳴らす。そちらは少し愁いを帯びた印象的なリフなもので、だがメロディアスさはやはり今までのGYBEとは違う。
それを何回か鳴らした後完全なブレイクに入る。ギターノイズから小さく入ってくるスネアの連打、振り子のようにリズムを刻むストリングス。そしてスネアの強さが段々と増していき、最高潮になったところでクライマックスだ。
この長さ、構成、どこかモグワイの"My Father,My King"を連想させる。
また、GYBEのもう一つの特徴でもある社会性もそのタイトルにしっかり込められている。
ボスニア紛争で起きたスレブレニツァの虐殺(http://bit.ly/SgAgMR)。その首謀者であるRatko Mladicの名前から取られたタイトルからは、あの有名企業の軍需産業との繋がりをスリーブに書いた『Yanqui U.X.O.』の頃の怒りが微塵も失われていないことが感じ取れる。
確かに今までのGYBEといえばGYBEだろう。だが俺には、むしろ昔よりも力強さというか怒りが増しているように感じられる。変わらぬ世界、愚かな政治家、そして何も考えずにただギターを鳴らすだけのふねけたミュージシャン。そんな怒りを昔よりも強く胸に抱いて、彼らはあの情念の塊のような音楽を鳴らすために再結成したのではないか。そんな思いに駆られてしまう。

そう。それがこのアルバムを俺がQのサウンドトラックとする理由である。
昔壮大かつ社会性を持ち合わせた表現をした人が志半ばで倒れ、だが今の社会性を全く持たないぬるま湯の表現を続ける人たちに怒り、その情念を胸にまた立ち上がった。こうしたGYBEの足取り(といっても大いに推測ではあるが!)がどうしても新劇エヴァを作った庵野を想起させるのだ。
繊細さや情念と壮大さ、社会性を兼ね備えた表現やフォロアーの社会性のなさ(ポストロックなんて社会性とかと完全に無縁であろうことは想像に難くない)、そして何より現代におけるロックおよびアニメの地下水脈にその血を濃く残している部分(エレキング曰く今のドローン/ノイズ系アーティストの下地にはGYBEがいるらしいし、アイマスやスト魔女の監督は元ガイナ)えーい妄想妄想!わかってるわバーカバーカ!いいんだい俺が一人でMladic聞きながら脳内でQのMAD作るんだい!
まあ何にせよこのアルバムはQとか関係なく素晴らしい。ぜひぜひ聞いてもらいたいと思う。

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