結構前の話になるが，キングスオブレオンのライブ中に鳩の糞が降ってきてライブ中断という騒ぎになった。
そしてそのあと，ファンの一部が「鳩のクソごときでライブやめるなんてロックじゃねえぜ！」とキングスオブレオンを批判しだし，ファン同士で論争になったというのだ。http://ro69.jp/news/detail/37811
まあこの話自体はギャグだが，これを見て俺は，アメリカなどでは未だに「ある行為がロックであるかどうか」という事がそのアーティストの良さを決めるひとつの判断材料になるのだな，ということだった。

青森のロックフェス「夏の魔物」で色々な騒ぎがあったという。http://ceron.jp/url/natalie.mu/music/pp/rock/page/2
主催者の意図や発言，またここでボイコットに近いことをしたバンドたちの良し悪しは色々意見があると思う。それはともかく，ここで言われていることが，「わざわざ呼んだバンドに失礼だ」とか「金払った客に対して失礼だ」とかそれこそ「２８歳の社会人がやることか」など，普通のモラルに照らし合わせて考えられている発言がかなりの部分を占めているという事がなんというかショックだった。
…そりゃ今は２０１０年だ。ロックバンドは常識なんかに縛られねえぜ！ということがいかに他の人にアホ臭く聞こえるかくらいは自覚しているつもりだ。
しかし，普通の社会でたまった鬱憤を晴らすという目的がロックにあるのもまた事実で，ましてや一応インディーズの若手バンドを聞き込んでいるほどの音楽ファンならなおさらそういう所が多いんじゃないかと思う。だからこそ「ロックかどうか」なんていう，それこそ音楽ファンじゃない人からしてみれば「はぁ？永ちゃんですかｗｗｗｗｗ」といわれるような事で上のような論議が起きるのだ。
しかし日本の多くの音楽ファンは，上のような事をすれば「反抗すればロックとかマジ単細胞」「真面目に演奏して観客うならせればいいだけなのになんでそんなつまんないことするの？」なんていう，いってしまえばいい大人の言うことをきっぱりといってしまえるのだ。そりゃ普通のモラルから考えたら間違ってるに決まってる。でもそれならロックなんて言葉なくなってしまうじゃないか。もしかしたら無くなっていいじゃないかとかいいそうだ。まあ…それこそ好き好きではあるが。
そりゃダイブもモッシュも禁止されたフェスのチケットが完売するわけだ。きっと今タイマーズがＦＭ東京オマンコ野郎とか言っても，ペットボトル投げられたチバがライブやめても，冷めた目で笑うだけなんだろう。いい国だなぁ日本。