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Star.Fes2013行ってきました。
フジやサマソニはもちろんKAIKOOにセンスオブワンダー、フリークフェスにタイコクラブと色々フェスを回ってきた俺ですが、このスターフェスはその中でもかなり面白いフェスだった。
ツイッターで騒いだのでブログはいいかなと思ったんだが、これだけいいならできる限り宣伝しておこうと思ったので感想を書きます。
まず場所だが、川崎から30分の公園。
これがまずいい。川崎から30分の駅から30分ではない。川崎駅からである。ここまででかい駅からシャトルバスが出るフェスというのはなかなか知らない。一番近いのはKAIKOOかな?でもあれも幕張方面のオフィス街駅からだからな。かなり都心に近い。
もちろんそのせいでロケーションという意味では最悪に近く、辺り一面工場ばかりでふと横を見ればドカンと東洋水産の看板が見えるという何とも言えない光景が広がるが、隣には一応多摩川が広がるし俺のようなそういうロケーションを気にしないという人であれば問題ないと思う。むしろ俺はそのギャップが楽しかった。
死ぬほど風が吹くのはたまたまだったのか…寒さはマジできつかったのは少し難点。
そして値段。これが凄い。3500円である。
ほぼ国内で固めたKAIKOOやセンスオブワンダーですら6000円近いというのに、THE ORBにTheo Parrishに有名な海外DJをたくさん呼んでこれは破格とかそういう次元を超えてる。普通に国内アーティストの単独公演と同じ値段なのだ。安すぎる。
なぜか?答えは簡単。このフェス企業協賛…というか企業主催なのだ。
セブンスターが大きく金を出しているので、とにかくどこ見てもセブンスターの広告だらけ。煙草を買えばもらえるグッズがあったりメインステージはタバコ吸いながら見れる特等席があったりと近年のフェスにはあるまじき喫煙者優遇フェスである。
なので健康思想宗教上の理由で喫煙者を犯罪者呼ばわりしている人は絶対行かない方がいいだろう。だがライブハウスの禁煙に疑問を感じポールウェラーがステージで堂々と罰金覚悟で吸ったとき感動したような俺にはそれは素晴らしいことだと感じた。ロックファンが吸わんでどうする!いや俺吸わねえけど!?禁煙はおかしいだろ!主要客層を大きく占めるロックファンに離れてほしくないということでここまで大規模なフェスを企画したのだろう。それはとても正しいことだと思う。
しかもそのおかげで当たり前だがフェス自体にめちゃめちゃ金がかかってるのがよくわかる。メインステージのデカさは新興フェスでは1,2を争うとんでもないものだ。なんと両脇にでかい電光掲示板までついてる!サブステージの一つは屋根付き(しかもテントではなくプレハブ!)だったし、いやー企業主催だとここまでになるんだね!タイコクラブとかギャグにしか思えなくなるわ!PAも全ステージ最高だった。
しかしそこで「企業主催なら全くわかってないクソブッキングするんじゃないの?」という懸念が頭をもたげそうだが、全くそんなことはない。
確かに統一性ないなーというかブッカーの考えがわからないラインナップだとは思ったが、それは逆に言えば枠にとらわれていないということである。Theo ParrishやMark Farinaのような一流クラブで回すトップDJから電気グルーヴやTHE ORBのような人気国内外クラブ系アーティスト、スチャダラパーやHIFANAのようなヒップホップ系アーティスト、BACK DROP BOMBやmouse on the keysのようなライブに定評のあるロックバンドに[Champagne]のようなロキノンど真ん中バンドまで本当に多種多様である。凄いと思う。ステージの流れを大事にする人にはつまらないかもしれないが、個人的にはDJばっかとかフェス常連バンドばっかとかより全然楽しかった。SUGIZOは見ておけばよかったw
客層がすっげぇチャラかったのが少々アレだったが、フェスとしての個性もとても素晴らしいものだったと思う。
さて、フェス自体の評価はこれくらいにして、各アーティストのライブについて。
まずはトップバッターの[Champagne]!…と言いたいところなのだが、何とシャトルバスを間違えるという驚異的なミスをやらかしたせいでシャンペンどころかそのあとのデックスピストルズすら見れなかった。悲しい。シャンペンなんてCDまで借りたのに…。
しょうがないのでまず80kidzから。
3rdから生バンド編成でロック寄りになったというのは知っていたが、ここまでロックになってるとは。正直つまんないかなーと思ってしまった。よくエレクトロ系アーティストがライブで生ドラム入れることがあるがそれすら俺は好きでなくて、さらにベースも上物も弦楽器にしてしまうと音圧が薄れてしまってエレクトロの楽しみが減ってしまうように思えるのだ。また、クラブ音楽の楽しみである流れるような音の抜き差しも無くなってしまったのは…逆にあえて生バンドでそれをやった中盤はとても面白かったので、こういう感じを推し進めていったらいいのでは。あと1stや2ndの曲も楽しかったのでやり方によってはまだまだ可能性はあるなーと。
そのあとちょっとFriendly FiresのDJを見て(2nd曲のリミクスを流したのはグー)、DE DE MOUSE。
いや何か凄かった。一応事前にミニアルバムを借りて予習はしたし、確かに一応自分の曲メインのDJだったんだが、そのアレンジがとんでもなさ過ぎた。Clarkの『Turning Dragon』のような強烈なテクノだったりガバのような速さにしたりドリルンを混ぜたり、しかも16小節ごとに必ずエフェクトをがっつりかけてブレイクを作り身振り手振りでアゲまくって爆発させるということを何度も繰り返すので後半の客の盛り上がりたるや単独かこれ?というレベルだった。特に最後のほうの半分ノイズと化したドリルンベースとPerfumeみたいな四つ打ちアレンジの持ち曲が最高でした(キーボード前に持ってこようとしてケーブルふんで音が飛んだ時は爆笑した)。ただこれを音源にフィードバックしたらもっと面白いのになとも思った。
次はOctave One。
要するにデトロイトテクノをライブでやるというユニットだが、これがまた最高だった。
ライブなので出る音のセンスが半端じゃない。低音の固さ重さが嘘みたいに気持ちいい。もちろん構成も完璧の一言で、今まで散々DJでデトロイトテクノを聞いてきたがこれを聞いて初めてアナログ集めてみようかななんて思ってしまうほどだった。
そしてここでメインステージに移りスチャダラパーへ。
何と三人に加えキーボード、ベース、パーカッションが加わった特別編成のライブ。これはさぞかし楽しくなるだろうな…と思ったが客の入りは凄いのだがノリが悪すぎる。わざわざボーズが全部指示して練習までさせるのに悲しいくらいにレスポンスがない。やはり最近のチャラ野郎共にスチャダラパーは難しいか…。
だがライブ自体は素晴らしいの一言。俺は初期しか聞いてないのだが最近の曲はライムかなりしっかりしてるんだね。いやあたりまえだけど。それを熟年の腕でキレッキレに回していく二人。生バンドも綺麗に合わせ、緩急の付け方の上手さはさすがといったところ。シンコさんがビビるくらいおじいさんだったのは笑った。
最後は"サマージャム'95"かと思ったら"今夜はブギーバック"!その時だけ大合唱の観客!この曲は本当に有名なんだなーと再確認。ちなみにそこでギターが遅れてやってくるという奇跡も発動。MCも面白かったしとてもいいステージでした。
そしてついに待ちに待った電気グルーヴ。
まずは牛尾さんが一人で出てきてイントロを少し(後ろの女が「なんか知らないイケメンが出てきた!」と言ってて吹いた)。そしてすっと音を消して例のギターカッティング。"The Big Shirt"である。そこで歌いながら出てくる瀧と卓球。上にはマジでデッカいシャツを着ているのはいいとしてなぜ点滴をしながら出てきたのかはわからないが爆笑。
そのままアルバムと同じ流れで"Missing Beatz"。二人はステージ前に出たまま歌いまくり。噂通り最近のライブは本当に歌いまくりのようだ。そのせいでアレンジがあまりなくそれはちょっとつまんないなーと思ったらさすがに三曲目で卓球さんは引っ込んで"SHAME"→"SHAMEFULL"の流れ。うん。やはり電気はダンスミュージックとしてもハイレベルだと実感。
基本的には単独公演の最初と最後の流れをくっつけたセットリストだったわけだが、とにかくその最後の流れが最高すぎた。"ZooDesire"の固さから"FLASHBACK DISCO"でアゲて"Shangri-la"で爆発させて"少年ヤング"でトばして"N.O."で泣き笑い踊らせるという流れはもうどこまでも素晴らしかった。午後六時日が落ちかけた空の下"少年ヤング"のギターイントロが流れたときはもう本当にこのフェスに来てよかったと泣きそうになってしまった。
瀧さんは終始前に出ずっぱりで笑わせアゲまくり(柵前にまで来てた)、卓球さんも隙あらば前に出て歌いまくり("N.O."では瀧さんに卓操作やらせてまでスタンドマイクで熱唱してた)。その中で一人クールにしっかりダンスアレンジをする牛尾さんもナイス。もちろん"UpsideDown"とか"虹"とか聞きたかったなーとか細かい不満はあるけれど、フェスの一時間ということを考えればこれほど素晴らしいステージはなかなかないというほどのレベルだった。いやむしろこの濃密な素晴らしさはフェスだからこそか。
そう、その人懐っこさ、ユーモア、そして何よりダンスミュージックとしての高性能はどこかフジのホワイトステージで見たLCDサウンドシステムを思い出した。
そのあとはHIFANAを見ようと思ったが入場規制で、DJ KENTAROは思いのほか普通のDJだったので半分くらい見て帰った。どうせならTHE ORBを見ようとも思ったがああいう地味アンビエントテクノは疲れた体にはあんまり合わないからな…。
帰りのバスで30分並んだのは減点!寒くて死にかけたわ!ただ最後のほうでちゃんとバス増量した対応は偉い!
とにかくいいフェスでした。間違いなく来年も出場者チェックするくらいには好きになった。最近の新興フェスラッシュにはあまり興味は持てないがこうやってちゃんとラインナップに個性持たせてくれれば都市型フェスびいきの俺としてはぜひこれからも行きたいと思いました。フリークフェスも自然すぎるうえに出演者DJばっかだしね。他は国内アーティストばっかだったりするし。ぜひこれからも開催していただきたい!どうせなら来年も電気グルーヴ呼んでね!
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