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ここは管理人u16の趣味雑記をのせたブログです
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秋アニメも折り返し。
というわけで中間報告をしたいと思います。

1.ロボティクス・ノーツ
2.武装神姫
3.ガールズ&パンツァー
4.さくら荘とペットな彼女
5.ひだまりスケッチ ハニカム

今クールはやっぱり面白い。
特に武装神姫とガールズ&パンツァーの面白さに気づいてからは、間違いなく今年一だと確信するほどになった。
エクシリアでいろいろ時間を奪われたんだけど、それでも結局ほとんどのアニメは視聴を継続した。それほど続きを見たいと思わせるようなものがあるということだ。

各論。

1.ロボティクス・ノーツ
いくら昨日見たからとはいえQと話をつなげるのはアレな感じもするが、色々考えてるうちにやっぱりQに俺がぶっ飛ばされたのと俺がこれに期待するのは似てるなと思った。
Qの良さとして、昨日書いたようにエヴァ史としての素晴らしさももちろんあるが、近年あまりにも枯渇しているロボットアニメとしての素晴らしさも挙げられる。
冒頭のよくわからないけどなんかかっこいいSF的描写やロボット物ならではのダイナミックなアクション、誇大妄想的な謎固有名詞は、一昔前なら飽きるほどあったものである。
だが今はそういうアニメはほとんどない。ゼロ年代をとおしてロボットはヒーローの変身や戦車とほぼ同義になり、ISのようにピッと押してパッと乗れるものか、ギアスのようにただ使用されるだけのものとなった。
まあ90年代の過剰なまでのロボットに対するオブセッションも気持ち悪いものがあったが、最近のアニメでロボットものがほとんどないことからも、今のアニメファンにとってロボットというものは格別特殊なものではなくなったということは最早論ずるに値しない事実だと思う(もちろん俺も例外ではない)。
そこにロボノである。
みきちゃんに感情移入できる視聴者というものはほとんどいないのではないか。強いて言えば「昔の俺だなー」レベルだろう。いきなり眼鏡を出してシャアの真似をするバカに感じるのは共感ではなく侮蔑というのが正直なところだ。それをあくまで主人公でなくヒロインにして現在大流行の男だったらウザいけど二次元女なら許す的ヒロインにするあたり千代丸はうまい。
しかしそこにはもちろんロボットへの愛がある。この場合スーパーロボットではあるが。
話の中でもロボットは重要なキーワードであるし、話全体としても散りばめられたSF的要素はロボットアニメの残滓を確認できる。特に決してロボットをただの兵器とせず、機械の塊であり一から作るものとしているのはかなりガンダムとかパトレイバーのようなSFオタ視点があると思う。
だがもちろん、見て分かる通りそれを前面に押し出してはいない。基本的にはあくまでシュタゲを基調としたSFミステリーであり、そこに学園ものの明るさを足したものである。
ここが重要で、いくらロボットが大事だからと言ってよくあるくだらない昔のロボットもののパロディ…さらに言えば焼き直しにもなっていないということだ(余談だが焼き直しの代表例がギルクラでエウレカAO)。ちゃんと現代の人に合わせてモダナイズしているのだ。
ロボット大好きな人達が描くロボットをギミックとした青春もの。
こう書いてわかってくれる人が何人いるかわからないが、これはつまり俺の大好きなイリヤであり、そしてエヴァがあるべきだった姿でもあり、そしてQが進もうとしている道である(もっというと「青春もの」を「社会派ドラマ」に変えれば劇場版パトレイバー2である)。
もうこれ以上俺がこのアニメに期待する理由を書く必要はないだろう。
どうも青春部分が少なくシュタゲよりになってそうなのが怖い点だが、映像演出としても決して外しはしていない。ただただ期待させてもらおう。

2.武装神姫
上との対比でいえば、これはまさに現代的IS型アニメだろう。
いやスタッフ一緒ですからwwという話だが、まさにロボットをただ単にロボットという造形が大好きなオタクへの媚のために使い、話の中ではピッと押してパッと変身という何のこだわりもない扱いで、そんなことよりもかわいい!萌え!楽しい!笑える!それだけを第一義とするアニメである。
まあぶっちゃけてしまえば何一つ目新しさなどない。
だが今季最も楽しめるアニメである。
俺がエクシリア2をプレイ中にそれでも唯一これをリアタイで見たという事実がそれを証明している。
なぜか?
単純である。
スタッフがエンタメに徹し、なおかつ腕がいいからだ。
シナリオ、演出、作画、キャラ。ただ単純に2012年アニメエンタメとして良質である。キャラはコナミが作ったのでアニメスタッフの力ではないが、それ以外の質の高さは目を見張るものがある。
きっとこのアニメがアニメ史において名を残すことは決してあるまい。これに似た作品はいくらでもあるし、個性と言えるものは一つとしてない。
だが個性だのアニメ史だのの戯言は俺のような評論猿だけが価値を見出すくだらないものだ。アニメはエンタメである。それを理解していないクズはこれを貶めるだろう。だがそんなクズのいうことなど耳を貸すものは誰もいない。ただひたすらにブヒれて笑える。それ以外に何がいる?何もいらない。いらないんだよブライアン!

3.ガールズ&パンツァー
前々回のブログ参照。
付け加えるなら、単純にスポ根アニメとして面白いよねというところか。キャラもかわいいし、ギャグも笑えるし、それなりにキャラごとの話が充実してるし、何より戦闘シーンが普通に見ごたえある。
これであとはキャラごとの関係性にフェチが見られればもう言うことなしなんだが…まあそれは吉田さんお願いしますということで。あと戦争映画ネタもっとやっていいよ!

4.さくら荘とペットな彼女
一言でいえばとらドラと三月のライオンを足して二で割って男が描いてみましたアニメ。
男が書くというところが重要で、ましろちゃんみたいな痴呆ヒロインや美咲のような純情キャラ、先輩のようなヤリチン野郎は男にしか書けないと思う。そういう萌え部分は素直にとらドラより楽しい。
ただどうも話の核である青春部分やラブコメ部分がゆゆこや羽海野に比べ劣る印象を受ける。まあさすがに現代ラブコメ二大巨神を前に比較するのは酷というものだが、しかしそれを差し引いても七海回のラストは腑に落ちない面があった。
あとアニメ力としてもとらドラに比べどうも厳しい。キャラデザや全体の光を意識した絵作りは好感が持てるんだが、単純な作画力やデザインセンス(特に私服)が何ともかんとも三流JCスタッフが結集してる感が半端じゃない。
ただやはり今のアニメにおいて面倒くさいモチーフを書くというそれ自体が貴重だし、それを男が描くというのはもっと貴重だ。これからどんどん暗くなるという話も聞くし、素直に期待して待たせてもらう。

5.ひだまりスケッチ ハニカム
うん…まあいつものひだまりですよね。当たり前だけど。
安定して面白いし、宮ちゃんとゆのっちが最高すぎるのは本当に素晴らしいと思う。
ただ先週のような話に何一つ感動を覚えなかったのはやはりけいおんのせいかな。

あとは絶園のテンペスト、おにあい、怪物くんあたりが楽しいかな。
あとジョジョ。あれは素晴らしい。セリフのセンスが光りすぎててそれだけで楽しい。
しかし…サイコパスはともかくSAOだの中二病だのにテンション上がってるやつは何なの?ほんと信じられん。SAOはまあ見てないので知らんが中二病なんてあれ要するに電波女じゃん!何であれがよくて電波女はダメなんだよ!作画がひどいから?シャフトだから?ギャグがきついから?俺は中二病で笑ったことは一度もないんだが…まあBなんかよりAの方が的論調の行儀悪さは理解してるつもりだけど、「何が面白いのかさっぱりわからなかったアニメ」とかいうスレで頭を飾るほど電波女が罵倒される世界であれが受けるのは本気で納得いかん。

ま、クズアニメはどうでもいいね。とにかく面白いアニメがあるということ、そして何よりロボノやガルパン、さくら荘など面白いだけでなく今までにないアニメがあるということ。それだけで本当に今クールは楽しい。
ぜひロボノはBD買うレベルまで達してほしいと思う。

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ネタバレします!

正直エヴァQなんて全くと言っていいほど期待してなかった。
どうせシンジさんがべた惚れアスカやぽかぽかレイその他華やかなネルフ一行とともに迫りくるスーパー使徒をバッタバッタとなぎ倒し、世界を救いゲンドウさんから褒められおめでとう!おめでとう!のハッピーエンドだと、半ば本気で思っていた。少なくとも世間の望むエヴァを引き受けた庵野に、これ以上何かを求める方が酷だとは間違いなく思っていた。

きっとそんな俺のような擦れた似非エヴァオタをぶっ飛ばすために、Qはあったのだろう。
Qに破のノリはない。全くない。
シンジさんなどどこにもいない。いるのはTV版レベルに、いやそれ以上にウジウジしまくったシンジと、TV版の1000倍くらい冷たい仲間の面々である。
ツンデレなどではない。彼らには昔よく知っていた者という意味での最低限の愛情しかない。アスカもミサトさんもリツコさんも、オペレーターの人たちも、みーんな死んでくれみたいな目でみてくる。
冒頭三十分はあまりにも最高だった。整っていない機材、まったく戦場慣れしていないオペレーター、後先を完全に無視したダイナミックな作戦、そして何より馴れ合いを捨て、地球防衛愚連隊としての覚悟を完全に決めたミサトさんの格好は、もう今までのどのミサトさんより素晴らしかった。
終始エグい心理描写、ぎりぎりの切迫感、突飛な演出と謎満載の固有名詞連打。そのどこにも破にあった間違ったエンターテイメントの姿はなかった。

だが、Qが何より素晴らしいのは、過去の焼き直しで終わらせていないことだ。
もしかしたらQを見てポカーンとなった人がいっぱい出てくるかもしれない。俺自身山のような暗示を全て受け取ったつもりなど毛頭ないし、最後の10分くらいは頭ポカーンだった。
しかし少なくとも、スタッフがやりたいことは、俺なりの解釈ではあるが伝わった。
子供だった少年が、苦難を前にし、一度は絶望して、だが必死に成長し、戦場に出て世界を壊そうとする悪と戦う…そんなよくある少年少女ロボットものを書こうとしているのだと。今回のQはその絶望の部分を書いていたんじゃないかと。
要するに、最初は訳が分からずに綾波についていったが、どうやらネルフとゲンドウさんは世界を壊す悪者だったようで、実際自分は地球を破滅させてしまい、それを直そうとカヲルくんと一緒に槍を抜くけど(まあ確かにここら辺の描写甘かったとは思う)、でもさらに墓穴を掘り、マジで打ちひしがれたところでネルフと戦う唯一の組織ヴィレに連れていかれる。
そして次回は相変わらずウジウジしつつも、またゼルエル戦のように気合を入れてエヴァに乗り、アスカとマリとレイといっしょにお父さんをぶっ倒す!そういう話の前段階なのではないか。
もちろん訳のわからん設定や固有名詞が飛び交っているし、そういうプロットじゃ説明つかないシーンも今回いっぱいあった。だが、今展開している話をしっかりと追えば、少なくとも旧劇のような明らかに普通のアニメ文脈をかなぐり捨てたものではないと俺は思う。
庵野たちは、本当にエヴァをちゃんとしたものにしようとしている。TVや旧劇のような庵野個人の妄想をそのままシナリオにしてコンテにしてフィルムにしたようなイミフアニメでもなく、エヴァや庵野たちのよさを完全に捨てたエンタメシナリオでもなく、庵野含めたスタッフたちの思いを乗せつつ、だが決して独りよがりにならないような、きちんとしたアニメを作ろうとしているのではないか。
いやわからん。もしかしたら結局このまま観客を置いてけぼりにして旧劇のような妄想街道を突っ走るのかもしらん。次回はやっぱりアスカおっぱいシンジさん爆発レイはポカポカのみんな大好きエヴァ路線でいくのかも知らん。知らん!だが少なくともQは違った!と思う!
卑怯な話だと自負しているが、この感想が正しいか否かは次回にかかっている。Qを見ていえることは「エゴじゃなくてでもエヴァな凄いアニメができる…という期待をするには十二分!」というところだろう。だが、もしあのエヴァンゲリオンの演出で普通に面白い物を作ったら…そう考えた時のワクワク感は、その期待が例え五分五分のものでも期待値として賭けるに値するものだと、俺は思う。

俺がとても感動したのは、Qの一番大事なシーンで、マリのおっぱいがそれはもうプルンプルン揺れていたことだ。彼らはあんなぶっ飛んだシナリオの頂点ともいえる部分でそれでもおっぱいプルンプルンさせるのだ。それはある意味で、とんでもなく面白いアニメを作りながらでも決してお尻をどアップにすることを忘れない高村監督のスピリットの源流とも言えるし、誇張を承知で言わせてもらえば、スタッフが決してエゴに逃げ切っていない証拠だろう。。
喜んで土下座させてもらおう。新劇エヴァは決してセルアウトなどではなかった。セルアウトのふりをして予想を思いっきりぶった切り、だが10年たって成熟?したスタッフたちの信念を持って、きっちりとした映画を撮ろうと決意したエヴァスタッフ最後の執念だ。
少なくとも今は、そう信じてシン・エヴァンゲリオン劇場版を待ちたい。
 

追記

もう一つQの凄いところは、2012年のアニメとして完璧ということ。

1997年にエヴァで「世界とか正義とかより自分の方が大事だよねー!」と(ギャグで)やったら、マジで「そうだ!世界なんてどうでもいいわ!」と勘違いしたのがセカイ系で、そのせいで世界との関わりより自分の周りのことを描くようになったのが今のアニメの多く(その典型が言うまでもなくけいおん)なわけだ。
もちろんセカイ系が悪いことばかりだったわけではない。それがなかったら今のアニメは無骨なSFものばかりだっただろう。女性的センスや繊細さみたいなものをアニメ界に送り込んだのは間違いなくセカイ系でありエヴァである。ただエヴァと(ダメな)セカイ系の違いは世界をちゃんと知り、無骨な男っぽいSFを書けるかどうかだ。だからこそ繊細さが映えるのだ。
んで、Qは元のエヴァで作ったセカイ系みたいな人たちを裏切るために作っている。これについては説明の必要もないだろう。むしろあからさますぎて見てて恥ずかしかったから。
でももちろんそれだけで終わっていない。
序でマリを見て、おっさんが作ったにしては凄い萌えるなと思ったのを覚えている。凄い現代的なセンスのキャラである。
アスカがやたらかっこよくなってたけど、それもやっぱり明らかに女の子のほうがかっこいい現代アニメにおいてとっても正しい。エヴァのトラウマトラウマしてるアスカは(それはそれでかわいいけど)やっぱ古い。
同じ意味でレイをただのロボットクーデレにしてるのもうまい。レイは今までの長い萌えの歴史でクーデレの元祖として勘違いされてたわけだけど、それを逆手にむしろただのクーデレにしちゃうのはとてもうまい(ただ今クーデレが流行遅れになってるという事実が惜しいけど)。
シンジ君のキャラを変える必要がないのはもはや当然だろう。
カヲルが早くもご退場したのも今のアニメにおいて明らかに異物だから。ホモは流行ってるけどエヴァは男向けだし。マジで特に深い意味もなくもう出てこないと思う。
ミサトさんが世界を救う組織のトップなのもゲンドウさんが悪の親玉なのも、さらに言えば男が世界を壊そうとして女が世界を救おうとしているのも、今の萌え燃え隆盛を考えればもう当然の帰結とすらいえる。
つか庵野含めたガイナはトップをねらえのころから萌え燃えのパイオニアであり、単純に時代が追いついただけともいえる。
要するにQはセカイ系萌え燃えのパイオニアが自分のフォロワーのふがいなさを見て「そういうことじゃねーんだよ!」と作った(いい意味での)セカイ系萌え燃えアニメなのだ。
実際萌えるし燃えるだろう?
んで、「今のアニメなんかなよなよしててつまんねーわ!かといって昔のアニメは萌えなくてやだわ!アイマスとかスト魔女みたいな気合入ってるけどかわいいキャラがほしいわ!」という俺のような人がQにぶっ飛ばされるのは当然なわけだ。
 

姉とガルパンの最新話を見ているとき、「これバカ左翼にイチャモンつけられたりしないのかね」と妙な心配をした。
もちろん半分以上ギャグでいってるが、しかしここまでスポーツ感覚で女子高生たちにガチモンの戦車をバカバカ撃たせるというのはある意味戦争の娯楽化とも言えて、プリキュアを暴力表現とかいうような今のエンタメ界であればBPOに妙なクレームが来てもおかしくないと思ったのも事実である。

しかし、ガルパンを見てると隔世の感を感じずにはいられない。
前も言ったが、最初自分としてはガルパンというのは大魔法峠のパヤタン回のような(うぽってのようなといってもいい)、戦争映画のパロやミリオタネタをちりばめたギャグアニメを想像していた。だが、実際は予想以上に吉田玲子の色が反映されまくった、言ってしまえばギターを捨てて戦車に乗り込んだけいおんというようなものだった。
水島努もギャグアニメでのエグい演出というよりは、今まで職業監督としての特色に近い演出を感じさせない演出であり、恐らくもっとやりたいと思ってるであろう上で書いたパロネタは極力抑えていて、初のオリジナルとしてはエゴを出さないんだなぁと感心というか驚いた。
正直一話の印象は地味でつまらんという感じではあったのだが、しかし五話まで見て、キャラの魅力やスポ根的ノリ、迫力ある戦闘シーンなどを楽しんだ今となっては、むしろこの地味さ加減、戦車という異常なギミックを全く異常だとしない描き方に、妙な深読みをしてしまうほどになった。
思い出したのは「戦略大作戦」だ。
戦争映画の名作の一つであり、水島努の好きな作品でもある。ゆかりがスパイしたとき名乗ったオッドボール三等軍曹の元ネタはこれである。
戦争映画好きの友人に勧められて自分も見たのだが、なかなか不思議というか、絶対に日本人はこれを撮ることはできないだろうなと思えた。
この映画は戦争映画なのだが、コメディである。ありがちな悲壮感は全くない。徹頭徹尾湿っぽくならず、ひたすらにハラハラドキドキと爆笑の連続である。といっても別に「ホットショット」のような全開ギャグであるとか、「イングロリアス・バスターズ」のようなパロディ映画というわけでもない。戦争に対する妙なリアリティがあり、登場人物たちの心情の根底にはどこか兵士としての悲哀みたいなものが間違いなくある。だが、全面には決して押し出さない。戦争や兵隊というものをしっかりと見据えたうえで、だがユーモアをもって描いている。
日本において、戦争を描くというのはイコール戦争の悲劇を描くことである。
とにかく戦うことの空しさ、狂気、巻き込まれるものの悲しみをひたすらに描く。それ以外の感性はないといっていい。敗戦国ということで、戦争にいい思い出がないからだろうか。気持ちもわからんではないし、そりゃ戦争なんてやらないに越したことはないが、しかしいくらなんでも一面的すぎる。
だが、ストライクウィッチーズは違った。
戦争の悲劇性をしっかりと描きつつ、だがそこに必ずユーモアと燃え、そして萌えがあった。バトルを悲壮感よりも爽快感を重視して描いた。それはある意味でB級ハリウッド映画やスーパーロボット物に近い描き方だが、しかし違うのは悲劇性への深い理解と、その上で決して悲劇性を露わにすることなく娯楽として描くという相対化した精神だ。
ガルパンはスト魔女からさらに悲劇性を抜いたものと言える。
戦争というものを悲劇とせず、あくまで冷静にギミックとして見つめ、それに対する様々なオブセッションをもった人たち(鈴木貴昭やフミカネ、そして水島努)があえてそのオブセッションを押し出すことなく、吉田玲子という戦争ものから一万メートル離れた女性をフィルターにすることであくまで滲み出るようにした娯楽作品。だが決して久米田作品やうぽってのようにパロだけのギャグアニメとして終わらせるのではなく、あくまでスポ根として描くところに水島努(か吉田玲子かはたまたプロデューサーかわからんが)の信念を感じる。
俺は「この後みほ達が本当の戦場に出てみほ以外全員死ねば名作」とかいったが、今ならそれがいかに彼らの本意でないかわかる。「Uボート」ではない。「戦略大作戦」なのだ。「ソラノオト」ではなくけいおんなのだ。アメグレを流している場合ではない。エンターエンターミッショーンなのだ。もうそんなわかりきった悲劇性に涙する時代は終わったのだ。戦車をデコり、携帯で連絡しあい、野球やサッカーの感覚でわーいズドンでパタンと白旗という戦争こそ現代日本としてのリアリティなのだ。
もちろんそれはリアルな戦争ではない。ガンダムUCとか宇宙戦艦ヤマトのほうがそりゃーリアルであろう。どうぞリアル(笑)な戦争が大好きな方はそういうのをみて「いやぁせんそうってよくないなぁ(涙)」とか言っていてください。俺たちはそんなのどうでもいいんで。みほちゃん達がスカートで必死に戦う姿にハァハァしてるんで。個人的には武部ちゃんかな!あと麻子ちゃん!あの眠そうにしつつすげえハンドルさばきがいいよね!

ガンダムに縛られたアニメを解放したスト魔女スタッフの功績の大きさを日々噛みしめる。そして未だにガンダムに縛られたサイコパスやSAOの古臭さにため息をつく毎日である。
ガルパン四話で道路を走る戦車、あれは劇場版パトレイバー2のパロにも思えるが、あれをギャグとしてやれる辺り本当に隔世の感である。本広のバカならドヤ顔で社会風刺にするに違いない。むしろ大本の押井すらあれをギャグ半分でやってるというのに…踊る外したからってアニメに逃げ込んでくるんじゃねえよ。
エクシリア2グッドエンド見ました。
ていうかあれなのね。基本的なラストは最後の分岐だけで決まるのね。さらに25時間費やす意味なかったね…悲しい。そのショックでちょっと否定的になってるので、前回の暫定感想と一緒に見てください。

まあ…前回の言い方で言えば90点というところでしょうか。
やってはいけないことはしていないけど、もうちょっと欲張ってほしかったかな。
まどマギラストを見た時と同じ気分。いやむしろエクシリアを終わらせたときというべきか。
結局ラストとしては順当というか大団円というわけではないがバッドエンドというわけでもない綺麗な終わり方をしているんだけど無理やりなハッピーエンドを期待してしまうのは俺の趣味としか言いようがない。
俺としては例によって例のごとくエルとルドガーの愛に感動したオリジン様がスーパーパワーでエルを直した挙句分史世界もパーッとなくなりミラ様はおろか分史ミラまで復活でジューミライチャラブエルルドラブラブ万々歳というふざけたエンドを期待してしまったわけだが、いやわかってる。それがいかにほかの人にとってふざけたオチかはわかるし、ここまで重いオチを選んだライターはとても根性の据わったいい作家だと思う。だが…ストライクウィッチーズ劇場版を見てしまった今では…うーんうーん。
ミラの扱いに関しては0点とすら思う。狙いはあっさりなのがいいということなんだろうが、ジュードルートであそこまでやらせておきながらにっこり笑ってさよならはそれはいくらなんでもジュード君チンコついてなさすぎだろう。ならまだ前作で終わっていたほうが綺麗でよかった。
誰かが言ってたがこれをエクシリアの続編でやる意味はあったのかなと思う。最初はエクシリアの面々を重きに置くのかなと思っていたがラストはむしろいる意味ないし前作での成長が今回に反映されていたのはジュードくらいだったのも何とも言えない。アルヴィンとかレイアとか今作でメインシナリオにほぼ絡まなかったよな…うーん。分史世界とかいう話も前作で一切出てこなかったのにいきなり感があるし。
逆に確かに後半はルドガーにもキャラが出始めたがだからこそしゃべらないのが気にかかってしょうがなかった。エルは素晴らしかったけど。マップや戦闘などにも使いまわしが多く、どうしてもエクシリアの勢いに乗って慌てて出した感が否めない。コンセプトとしては素晴らしい試みだった分、それに合わせたシナリオや世界観をしっかり作りこんで、分岐もそれなりに作った新しい作品としてやってほしかったなという印象は少々強い。まあこれは一週目から思っていたが。いやここまで浅い世界観にしたからにはラストは無理やり感動かなと思ってたわけですが…。
もちろんシナリオや演出面での成長を否定する気はさらさらない。ラストも個人的には好きになれないだけであの方向が好きな人にはたまらない、素晴らしいものだとも思う。ラストへの不満というのはもう好みの問題なので、これで評価を下げるのはあまり客観的とは言えまい。
やはり全体としては90点かな。一作品としてみると75点くらいだが、テイルズシリーズ最新作、エクシリアから一年後に発売した続編と考えるとかなりのレベルだとは思う(テイルズマザーシップタイトルとしては80点)。前作やってない人はやっちゃいけないけど。
ぜひ次回のテイルズは同じシナリオチームで、バトルスタッフをグレイセスに人に任せて、きっちり一から書いてほしい。この演出力は本当に価値のあるものだ。これを捨てないで、もう少し今までのテイルズのノリを思い出して(ブヒ系サブイベントもどっちゃりのせて)作ってくれれば、テイルズ史上最高の作品が出来上がると思う。
お願いします!


昨日一応配慮しておくべきかなと思っていたエクシリアをやった友人にネタバレしたのでまともな感想を書くことにします。
というわけでかなり大事な事実をネタバレするので、検索で来た人は注意!

といってもわざわざこんなブログまで読んで情報収集するような人が知らないとは思えないけど、今回のエクシリア2はエンディングは複数ある。
まあ散々発売前に選択肢がどーの言ってたわけで普通に考えたら当たり前だが、俺があそこまで動揺した理由は、俺がエル死亡エンドにぶち当たったからだ。
もうこの際なので全部ぶちまけるがエル死亡エンドではエルが死んで終わる。そのあとアニメが入り、エルに似た名前の人と会ってルドガーが泣いて本当にfinという信じがたいオチである。スタッフロールにはくらーいピアノソロが流れ、色々あった伏線やらジューミラどうなるのとか前ミラはとかそういうの全部説明ゼロで終わる。
40時間かけてそれである。俺はあまり複数エンドありのゲームをやらないのでよくわからないが、さすがにそんな時間かけた人間がそんなオチで終わるゲームというのはあまり知らない。当たり前だが別に見ようと思って見たわけではない。むしろ選択肢ありということで、自分なりにできる限り空気を読んできたつもりである。それでこれである。脳幹爆発である。
ただ、これはある意味凄いことでもある。
十年以上続いてる大作RPGといえば日本ゲーム界において保守も保守、シリーズのファンを裏切らないことだけに命を懸けるようなゲームばかりが並ぶジャンルだ。もちろんテイルズもその例に漏れず、スタッフもファンもシリーズとしての信頼関係を重視したゲーム作りを望んでいるのが今までだった。
その最新作で、社運を賭けたといっても過言ではないほどの宣伝攻勢をかけた作品で、続編とはいえまさかマルチエンディング、しかも普通にやった(と信じてる)俺のようなプレイヤーをどん底に突き落とす覚悟がまだテイルズスタッフにあったとは、その心意気には40時間棒に振った怒りを補って余りあるほどの感銘を受けた。
エル死亡エンドとしてだが、シナリオも今までのテイルズにはない大人びた要素がふんだんに盛り込まれていた。といってもガンダムやFFのような壮大SF抒情詩ということではない。エクシリアの長所でもあった、テイルズならではの人間の葛藤なり成長なりを主題としつつ、それを決して今までのような無理やりな流れではないしっかりとした関連性をもって世界を救う冒険へと繋げるその手腕は、今回においてさらに洗練されている。まあ正直真面目に書きすぎて前回の暗さとバカっぷりの融合を楽しんだ自分としてはもうすこしはっちゃけてくれてもいいかなと思ったが、ラストのヒーローものさながらの変身っぷりはなかなか楽しかった。
しかもそれもこんな鬱エンドなわけで、ハッピーならどれだけのカタルシスが…と思わずにはいられない。しかもどうやらエンディングは3つあるらしい。もしトゥルーエンドなんてものがあるのだとしたら、いやはや期待するなというほうが無理だ。
といっても逆にさらにウン十時間かけて結局見たトゥルーエンドが大したものではない確率もまだまだ無視できないレベルで存在するし、その不安は意気揚々と二週目をやった今としても振り切れていない。少なくとも前回のようなオチでは二週目の価値はない。そこは怖いところである。
また、テイルズのもう一つの胆ともいえるバトルシステムにおいても、グレイセスのような目覚ましい進化がなかったのは少し残念なところである。馬場Pということはいのまたスタッフなのか、そこらへんはまだわからないが(スタッフロール追ってられる精神状況じゃなかったもので!)、どうせキャラデザをいのまた藤島両氏にやらせるならバトルスタッフもきっちり混ぜて、素晴らしいバトルシステムにしていただきたかったところだ。

とにかくシナリオとしての点数はトゥルーエンドを見てないのでしっかりとはいえないが少なくとも80点は超えている。バトルは正直60点というところか。そしてマルチエンディングというシリーズ物RPGとしてのチャレンジの価値は120点といっていい。平均して90点。これが100点になるか、90点のままか、はたまた120点になるかどうか。それは二週目が終わってからわかることだ。
今鋭意かっとばしプレイ中。今週には終わると思うので、その時またあげます。とにかくこれは意欲作!それは間違いなし!テイルズを愛し、だが最近のテイルズに首をかしげていたあなた!是が非でもプレイしよう!

追記

ブヒ成分も完璧。
とにかくジューミラの扱いが最高すぎて死ぬかもしれないレベル。ジュードルートのラストとか完全に過呼吸になった。アナザーミラの扱いわかってねえとかいってるバカはエクシリア五万回やってこい。
ルドエルもあかん。父子と兄妹の間を行くギリギリの関係!「もールドガーはパパと違って世話が焼けるんだからー」とか言われた時はもーもーMO!ロリコンなんて概念どっかにすっ飛びそうになったわ!知ったこっちゃねえわ!エリーゼいらんかったんや!
レイアルートにジュードが全然関わらなかったりレイアとアルヴィンがなんか仲良さげだったりとレイア関係にはちょーーーーっっと不満があああありますけどおおおおおおまあそこは我慢して。ミュゼもガイアスも思ったより無駄にいいキャラしてて。いやー暗いところは暗いけどギャグもなかなか面白かったのがよかったねエクシリア2。早くチャット開放して全部見たいわ。

さらに追記。

二週目からルドガーのセリフが声付きになったり、どう考えても一周目じゃ見なかったスキルやら秘奥義やらでてくるあたり、もしかしたらこれ二周すること前提なのかもしれんな。まあだとしたらさすがにバンナムやりすぎだろとは思うが。

さらなる追記。

12/16まで「バッドエンド=エル死亡ルート」のような書き方してまして大変申し訳ありません。
どうやらこれはノーマルエンドで、もっと最悪なエンドがあるらしい。
…つーかこれより最悪エンドかよ!それとか温泉エンドだの作っとる暇があるならまず誰も死なないトゥルーエンド作れよ!大体一周目であんな演出されてバッドだと勘違いしない奴いねーだろ!ルドガー死亡エンドも何とも言えない感じだしよー!バンナムどんだけユーザーどん底に突き落としたいんだよ!

逆切れですね。すいません。
「バッドエンド」で検索してここに来る方結構いらっしゃるようなので、お詫びして訂正します。
 

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