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見てきましたアイマス劇場版。
ネタバレします。嫌な人は最初のほうだけ読めばいいんじゃないかな。

まずぱっと思いつく感想としては、「本編24話を2時間にしたような映画だったな」ということ。
もちろん二番煎じという話ではない。俺はグリマス組の参入や春香さんのリーダー指定、Pのハリウッド留学(しかしアイドルのPがハリウッドに行ってすることって…)などからむやみやたらな765プロ闇落ち話をやるのかなと危惧していたんだが全くそんなことはなかった。
ここでいう本編の再現としてはあまりに出来のいい本編と勝るとも劣らない繊細かつ大胆な脚本、演出、キャラ萌えをこの映画は可能にしたという意味である。
まず他の諸アニメ映画に比べ圧倒的に脚本がうまくできている。
冒頭の引きから合宿での和気あいあいとしたシーン、そこでも決して忘れない悲劇へのフリ、そして1時間でぶち込むいきなりの衝撃展開、一気に落ちていくトーン、そこでも基本的には決して失われないキャラの魅力、そして1時間半でのどん底の美しさ、そこからのクライマックスへの上昇とそのフィナーレとしてのライブ。
完璧に本編である。
たださっきも言ったように似たような話だということでは決してない。それは監督たちも意識しているように、本編があったからこその765プロメンバーの成長が随所でよく見えるし、それをしっかりと表す大事なシーンがいくつもあった。
そこで活躍というか物語を動かす役目を果たしているのがグリマス組である。
あらゆる意味で未完成な彼らを765プロと絡ませることで、それを後押しさせる形で765プロの成長をより一層感じさせるとともに、映画としての物語の起伏を生み出すのに一役買っている。ゴリさんは彼らを入れてほしいという石倉プロデューサーの言葉で劇場版を作ろうと思ったという。道理の作りである。
まー逆に嫌われ役を買いすぎててガチのグリマスファンはちょっと不満かもしれないが…それでも決して単一的な描写に終わらず、キャラ的な魅力はしっかり引き出されていると思うので大丈夫だと思う。
とにかくこれをして二番煎じという人間は一人としておるまい。あくまで続きでありだがしっかりと違う、本編後の劇場版としてこれほどうまく書かれたアニメ映画もなかなかない。
また、演出も本当に素晴らしかった。
全体的な作画が素晴らしいのは劇場版ということ当然といえば当然だが、とにかくコンテに隙がない。いちいち例を挙げるのもバカバカしいくらい全体的に素晴らしいのだが、キャラを細やかに動かしつつそれを決して嫌味にならない範囲で写し、大胆な脚本の流れへのフリをうまく配置しておく感覚はこれぞ極上の現代劇演出を本編で見せてくれたアニマス演出陣の仕事だとよくわからせてくれた。
春香と可奈の電話での繊細な会話劇はもうあーこれどう考えても高尾さんの仕事ですねわかります!というほどのレベルの高さ。ただそこでも雨の中みんなで探すシーンなどにすこしアニメらしい目立った演出をしていたのもまた違う素晴らしさで本当に良かった。マジでこれだけしっかりキャラアニメしつつ映画としての品質も高いアニメって他にないだろ。
あとキャラアニメとしてももちろん完璧!
真の出番があまり無かったのは悲しかったが、まず冒頭のウソ映画CMがブヒれすぎてやばい。遊びすぎスタッフ!同人誌じゃねーんだぞもっとやれ!
個人的にズバッと来たのはPとキャラの絡み。春香さんとPが話すシーンはもう何かうわーこれあれですわー!15歳女子と27歳?男子の感じですわー!と思ってグヘグヘした。「春香はお嫁さんになってるかもなー」とか言って真っ赤になる春香さんヤバス!あと律ちゃんと屋上で話すシーンも!「ていっ!」ってP殴る律ちゃんかわいすぎワロタ!あかんあかん!小鳥ちゃんが「私も寂しいんですよ?」とかいうのも完全に狙いすぎだけど大好きです!
あと雪歩がマジで成長してる感じだったのもよかったなー。雪歩の家でみんなを励ますシーンは珠玉!もちろんかわいいし!もっとまこまこと絡めし!
グリマス組もかわいかったで!頑張り屋さんな可奈ちゃんとかうざかわな志保ちゃんとかなんかめっちゃなまってた奈緒ちゃんとかロリかった星梨花とかいじめたかった杏奈ちゃんとか!劇場版ではさすがにキャラ押しできるほど尺はなかったが(濃いキャラは使いたくありませんってゴリさんが石倉Pに行ったらしい。わかってる!)全然かわいかったです。

さてここまでは非の打ちどころのない信者べた褒め感想なわけですが、一つだけ。
デブはねえわ。
好きとか嫌いではなく。流れとして。
インタビューで「話の流れ上そうならざるを得なかったのでギャグに見えないようにしました」と言っていたが俺はもう亜美か真美かの「…そんな体型だったっけ?」という突っ込みで笑い死ぬかと思ったよ。シリアス流れでそれは無しだろ!シリアスなギャクか!
話の中でいっっちばん大事なシーンと言っても過言ではないので、そこであれを持ってきちゃうセンスはちょっとびっくりというかショックでした。いや俺が気にしすぎなだけかもしれないけど…それは個人的に大きなマイナス。というかどっちかといえばあれが無かったら月曜有給とってたかもしれないから逆にありがたいくらい全体の出来がよかったということだけど。

色んな意味でゴリさん含めスタッフの皆さんはキャラアニメをしっかり描くこと、そしてしっかり描いた本編後にまた話を続けることと戦い、苦労し、そして成功させたと思う。そのギリギリのバランスの美しさは本当に変わっていない。むしろグリマス組を入れたという不確定要素を前にしてここまでの完成度というのは本編よりすごいかもしれない。その実力は絶賛されてしかるべきだと思う。
まあおススメです。少なくとも本編が好きな人が不満に思うことは100%無いでしょう。
また本編見てないという人でも十分楽しめると思いますマジで。わかりやすく見てないとわからないシーンもないし、映画としても本当によくできているので。
まああのシーンになったらそっと瞳を閉じればいいんじゃないかな…デブ専にはありがたい話でしょう!(適当
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