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エレキングの年末号を買った。

悔しいがやはり読んでて面白い。特に野田さんタナソー三田さんががっぷりよっつ激論交わす老害座談会は素晴らしかった。ロッキンオンのパーマ・ヴァイオレッツを巡った粉川さんと山崎さんの対談も面白かったが、やはり主義主張の違う人たちが「俺の主張こそ正しい!」と信じて戦う座談会は面白い。特にコードの鳴らし方で喧々囂々唾を飛ばす場面はこれぞ音楽評論!ととても笑いながら感心した。
それに引き換え青二才座談会のつまらなさといったら。
自分の感性との差とか聞いている音楽の差とかの問題ではない。単純に「金を払わせるために喋ろう」という意識が皆無すぎる。ニコ生のクソダベリじゃねえんだから。「私はこれがいいと思いますー」「えー俺は駄目だなーあれがこうでー」「そうですかーまあわかりますけどー」馬鹿じゃねえのか。暇か!編集部の喫煙所か!誰もヤニ吸わなそうだが。倉本さんは結構老害側っぽいんだけどなぁ(と思ったら30オーバーのようだ)。橋元さんがあまりにも優等生すぎる。ぬぁにがスタンドアローンコンプレックスじゃアホか。どうせならジュリア・ホルターをイナイレのキャラで例えるくらいの離れ業みせんかい!
しかしまあ感性としてはやはり青二才側というか、最近の若者の細分化具合はもうしょうがないのかなーと思ってしまうときも多々ある。
昔友人とまどマギの話をしたとき「アニメで初めてカウンターが起きた!」と感動した俺に「そういう発想恥ずかしくないの?」と冷ややかな目を送られたことをよく覚えている。
今のアニオタに深く根付くのはレジュメやカテゴライズへの不信である。その愚かさを笑うネットの声はとても多い。好きなもんは好き。嫌いなものは嫌い。それ以外に何がいる?そういう態度ばかりである。まさに僕らは偶然聞いている…なんぞ偉そうにタイトルをつけているが、もうそんなもの珍しくもなんともない。若者の通底概念である。「それすら音楽評論の多くが理解してないから敢えてつけた」?それはただ自らの優越感と若さゆえの視野狭窄である。それこそロッキンオンですら完全に自覚のもとだ。だからこそ山崎洋一郎はいみじくもビートルズなんてものを今更表紙にしてみせるのだ(泣)。
もちろんそういう共通項を持とうとしない態度こそが今のアニメ文化の豊潤さの理由でもあるが、しかし故に各作品同士のファンは交わらず、戦わず、遠巻きにバカにしながらファン同士で面白くもない話を延々していくだけである(それこそ青二才座談会のように)。特に今年のような革新的な作品がないような年ではそれは嫌というほど顕在化する。『ソードアートオンライン』ファン、『氷菓』ファン、『モーレツ!宇宙海賊』ファン、『ガールズ&パンツァー』ファン…どれもいい作品ではある。確かに一定層のファンがつく理由はとてもよくわかる。だが…つまらない。面白くない。そこには戦おうという気概はない。新しいものを作るという信念もない。それこそ本当に「ただ自分がいいと思う作品を作るだけ」という悲しい諦めだけがあるような気がしてしまう。
仕方ないのかなとは思う。カテゴライズとレジュメも一歩間違えればそれこそドラマや邦画のようなターゲット向けコンテンツへと成り下がるだけである。それを避けかつ意識的にカテゴライズを横断するクレバーさは特に日本ではあまりに難しい。それよりはひたすら各々が作りたいものだけを作り、それを見たいものが見て、買いたいものが買う…そんな単純で清潔な需要と供給こそ現代流ポップカルチャーなのではないか…そんな意見の正しさに勝ち目のある言葉を持ち合わせているわけではない。
だが、そこでしょうがないといえるのだったら青二才座談会を素直に楽しんでいる。

『ロボティクス・ノーツ』が素晴らしい。
何がしたいのか全く分からない。
『TARITARI』のような青春もの?だがやたらSF的設定が出てくる。じゃあ『シュタゲ』?にしちゃ無難な部活動パートが多すぎる。なぜ題材にロボ制作を選んだのか?しかも無駄にリアリティばりばりなのか?かといってそれを利用して苦難を皆で乗り越えるものでもない。11話に至ってもいまだチームワークと呼べるものが成りたたない。そしてどう考えてもその青春部分とSF部分がつながる流れがわからない。わかりやすく盛り上がれるシーンもなかなかない。これでは確かに「地味すぎる」という批判もわいてくるだろう。
だが…どこか期待してしまう自分がいる。
そこには何もかもがある。青春があり、友情があり、愛があり、ロボがあり、SFがあり、ドラマがあり、もちろん萌えもある。先鋭さも備えつつ、ノスタルジーもある。そう、どこかの誰かに向けていない。わかりやすい特徴も見る人を拒むエゴもない。かといって誰でも書けるようなものというわけでもない…不思議な作品だと思う。
それは細分化されたすべてに応えようとして中途半端に終わってしまった失敗作にも思えるが、俺にはもっと美しいものに見える。どこにも収まらず、でも明らかに今でしか成り立たない2012年型のアニメ。
大体にしてまず1クールすら終わっていないし、作画もIGお得意の週ごとキャラデザ変化は健在だしそれを抜きにしても単純にひどい。グロス受けだと信じたいレベルである(演出それ自体はそこそこのレベルなのだが)。まだBD予約はしていない。これから箸にも棒にも掛からない凡作になる可能性は多分にある。
だが、エレキングのジジイどもが叫ぶ腑抜けた日本人表現者への罵倒に同意しつつもジェイクバグや快速東京にも今いち乗り切れず、かといってもちろんピッチフォークやそこらの暇なインディ至上主義どもが崇めるサンアロウだの何だのを聞いても「暇だなお前ら」としか思えず、仕方なく延々アイマス曲を聞きジェイムスブレイクのシングルを買い集める悲しい音楽生活を過ごす今、その愛と楽しさと辛さと難しさ、過去に憧憬し未来に期待するアキちゃんと過去に呆れ未来を諦めだがあきちゃんにだけは何かを期待するような目を向けるカイ君の二人を見ていると、アニメがあってよかったと何かバカみたいな感想すら抱く始末である。

友人は「アニメなんてもうどうしようもない」と語る。
スト魔女とアイマスがあればいい。「アニメ」というものに期待しない。自分に当てはまる奇跡が起きたときにそれを享受するだけだと。
特に今年は本当に不作と言っていい年で、2006年から何だかんだ名作といえるアニメが毎年生まれてきた深夜アニメにおいて初めて皆がこれと認めるものが生まれなかった年だといえる。自分としてもロボノを友人に勧めたいとは思えない。アニメに期待しなくなるその気持ちもとても理解できる。
現実はいつだって厳しい。社会人になる翌年に俺もアニメに期待することをやめるかもしれない。少なくとも今よりずっとアニメが自分において占める割合は減るだろう。音楽なんてアニソン以外聞かなくなってるかもしれない。それは社会の必然である。
しかしそれではロボノには会えなかった。アイマスにだって会えなかっただろう。だったら何を糧に生きていくのか?恋愛?友情?飲み?食事?ゴルフ?麻雀?仕事?ギャグにすらならない。
少なくとも今俺は「アニメ」に期待している。洋画より邦画よりドラマより、邦楽より洋楽よりUKインディよりUSインディよりダブステよりヒップホップより何より。客観的理由だってある。思い入れだってもちろんある。これほど楽しい表現媒体の恐らく黄金期に出会えた幸運は、ロックという死に体の文化に今更はまってその歴史を知った今なら十二分に理解できる。音楽というとても広いフィールドをできる限り探検し、そして日本が置かれている状況に絶望した今なら、そんな嘆きの声で溢れた老害座談会を見れば嫌と言うほどよくわかる。
俺に言わせれば青二才側はただ「自分の好きな音楽」を楽しんでいるだけである。「音楽」そのものに期待しているのではない。いかなる文化だろうが隅々まで探せば自分が楽しめるものはあるに決まっているのだ。文化の形とはそれを多く支持する表現者に現れる。だから野田さんはRCサクセションで泣くのだ。「支持するものの多寡など意味を持たない」なんて、「文化に期待するな」と言っているのと同義である。なら金を取って音楽誌など作らずブログでもやっているがいい。
先述した通りそういう人がとても多いのは知っている。ロックはまだ(勘違いも含め)レジュメとムーブメントに勤しむ人間が多いが、アニメにおいてはもはや「アニメ」に期待している人などほとんどいない。自分がたまたま好きなものがアニメなだけ。好きなアニメだけを見る。何度も言うようにそれは悪いことではない。だが、俺は違う。
アニメは奇跡的に現在支持するものの多寡がその作品の質と重なる文化である。アイマスもスト魔女もけいおんもきっと後世に語り継がれていく作品である。『ロボティクスノーツ』も『ヴィヴィットレッドオペレーション』もそうなると信じている。それを社会の必然と諦めて捨てるのはあまりにももったいない。
そんなものは若き日の幻想だと笑うかもしれない。事実人生全てを趣味にかけていた若人が仕事に忙殺されそれを失っていく話なんてそこらじゅうに転がっている。そうなっていく人たちを何人も見てきている。それは非難されることでは全くない。人生のよくある選択である。
今言えるのは何が何でもアニメを見ていくと固く決意すること、そしてロボノは面白いということだけだ。ロボノを見てほしいとはそれほど思わない。ロボノを批判する人に強くいえる何かはない。だが、ここから何か生まれるとは思う。スト魔女やアイマスを偶然作って終わるのではない。これが成立するアニメという土壌はこれからも俺たちを揺さぶる何かを作ってくれると、俺はそう信じている。

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