ここは管理人u16の趣味雑記をのせたブログです
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マーク・スチュアートは口角泡を飛ばすという言葉では表現しきれないほどの決死の表情でマイクスタンドを倒しながらがなり立て、ギャレス・セイガーはかがみながらギターをかきむしる。ダン・カトシスは冷静にベースをスラップし、ブルース・スミスは誰よりもパワフルに手数の多いドラムを叩く。
結成から37年経ったThe Pop Groupの初の来日公演である。

彼らには多くの側面があるが、音楽面では大きく3つあると思う。
1st『Y』のようなダブやノイズに影響された強烈なスタジオワークによる破壊的な音像と2nd『 For How Much Longer Do We Tolerate Mass Murder?』のような手数の多いドラムとうねるベースやカッティングギターによるファンク的な部分。そして今回再発された未発表音源で顕著なポップマナーを敵視した変則的な曲構成とそれでもどこか耳に残る妙な人懐っこさである。
ブートレグのライブ集である『Idealists in Distress From Bristol』ではその劣悪な録音環境もあり主にファンク、パンク部分が強調されていたが、今回のライブでは他の二つが強く現れていたように思う。
それはもちろん老化によるプレイヤビリティの低下という面もあるだろうし、新作『Citizen Zombie』のムードということもあるだろう。
『Idealists in Distress From Bristol』のあまりにも強烈な"Theif of Fire"を大学時代狂ったように聞き倒していた俺としては少し物足りない部分もあったが、それでも決して不満を覚えることはなかったのは、やはり予想していたよりもずっとダブ処理や変則的な演奏の刺激が強かったことにある。
特に"Shadow Child"の無茶苦茶でありつつどこか息の合ったプレイはそれこそ前座のザゼンボーイズを想起させてくれたし、"We Are Time"の追い切れないほどのマーク・スチュワートのボーカルエコーは決してこのライブがただの懐メロ演奏会などではなく、あの頃の衝撃そのものを再現するためのものであることの証明になっていたと思う。
といってもそこはさすがに丸くなったのか、割と客を意識したステージングのように思えたもの確かだ。
セットリストも人気曲"Theif of Fire"と"We Are All Prostitutes"を序盤で早速やって場を湧かせたり、新作と過去作の曲を交互にやることで決して客を白けないようにしたりというのは、彼らなりのサービスだったのかもしれない。
個人的に"Spanish Inquisition"が怜悧なディスコナンバーになっていたり、"She Is Beyond Good And Evil"が盛り上がるような曲構成にしていたりというのも面白かった。
また客もその心持ちに十分に応えていたように思う。
そもそもThe Pop Groupの出番のころにはリキッドルームは入りきらないほどの人でいっぱいだったし、"Thief of Fire"が演奏された瞬間には湧き上がるような歓声が上がっていた。"She Is Beyond Good And Evil"ではまさかのモッシュも起きかけていたし、どの曲も暖かく迎えていて素晴らしいオーディエンスだったと思う。
以前同じくリキッドでライブをしたJames Chanceのライブはそれはかっこつけたつまらん観衆だったのでどうなるのかと思ったが、どうやら人気の度合いが段違いのようだ。
思ったよりバンドメンバーがパワフルだったのも感動した要因の一つだ。
まずドラムのブルース・スミスだが、彼はさすがPILなどでもドラムを任されているだけあって本当に現役感溢れるプレイだった。そりゃ一人だけ中年太りしてないわけだ。さすがに昔のような冗談みたいな手数ではないが、"Trap"の最後の方で見せた連打はこれが還暦近い男性の技かと見惚れてしまった。
また、ギャレス・セイガーのギターもなかなかどうして面白かった。序盤はまだ様子見でサポートのギターの方が目立っていた印象だったが、後半になるにつれどんどんとそのテンションが増していき、最後の方では長々とノイズをかき鳴らす一幕もあり、とても見応えがあった。
ダン・カトシスはメンバーの中ではかなり落ち着いた方ではあったが、しっかりとしたベースで時にはスラップを利かせ、まさにバンドの屋台骨となっていた。
サポートのギターも、ギャレスが飛び道具的な役割だったのでバッキングやリフなど曲の根幹となる演奏を一手に引き受け、しかも再度ボーカルまでやらされるという大変な仕事をこなしていた。
マーク・スチュワートに関してはもう何も言うことはない。何一つ衰えていなかった。謎の踊りは!!!を思い出した。

まさか"Thief of Fire"でガン踊りする日が来るとは。
踊りすぎて10万のZX1を落としてしまうほどだった。
再結成はやはり再結成であり、彼らが現れた当時のような衝撃を与えることはさすがにできない。
旧曲をどんなに頑張って演奏してもそれは結局再現でしかないし、それも経年劣化は避けられない。
ただ、その分を差し引いても彼らのその再現はやはり衝撃をもたらしてくれたし、そしてそこまでのレベルに持っていくことができたのは彼らのセンスであり、思想であり、アーティスト性によるものなのだと思う。
そして全盛期を遠く昔に伝え聞くしかできていなかった若輩(といっても20代後半だが)の俺にしてみれば、6500円払うに申し分ないどころか代えることの出来ない素晴らしい公演だったということである。
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